アダルトチルドレンとは?
「アダルトチルドレン」という言葉を聞いたことがありますか?
様々な専門家の方たちが、アダルトチルドレンという言葉を使うことが多くなってきました。
言葉だけは聞いたことがある。という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回、「アダルトチルドレン」とは一体どういうものなのか
お伝えしていきます。
【目次】
1.アダルトチルドレンとは
2.アダルトチルドレンの可能性をチェック
3.アダルトチルドレンの影響によって起こる問題
4.アダルトチルドレンの原因
5.アダルトチルドレンの克服法
6.カウンセリングで出来ることとは
7.カウンセリングのご案内
8.最後に
アダルトチルドレンとは
まず最初に、「アダルトチルドレン」という言葉は病名や診断名ではありません。
「aduit children of alcoholics」という略語で”親がアルコール依存症の家庭で育った成人” という意味で使われ出した言葉です。
アルコール依存症の親をもつ、子どもたち(COA:Children of Alcoholism)が、大人になったとき「対人関係の問題」や「生きづらさ」に悩み苦しんでいる人が多くいることが分かってきたことで、この名が付けられたと言われています。
さらに、他の依存症を持つ人もまた同じように悩み苦しんでいることから、「子供時代の家庭環境で問題があり、大人になって生きづらさを抱えている人たち」という広い意味合いとして使われるようになってきました。
もしあなたが、家庭環境で問題があり
・職場や、友人、恋人との対人関係で悩むことが多い
・日頃から生きづらいと多々感じる
・自分はダメだと責めてしまう
などといったことで悩んでいるのなら、もしかしてアダルトチルドレンが関係しているのかもしれません。
アダルトチルドレンチェック診断
では、次に「アダルトチルドレン」の可能性があるのかどうかチェックしてみましょう。
《以下のチェック項目で、当てはまるものを数えてください》
✔️. 他人から認められたいという気持ちが強い
✔️. 何をしても楽しくないという抑うつ状態になる
✔️. 記憶力が鈍ったり、または反対にイヤな記憶に悩まされて胸がドキドキしたり、悪夢を見たりする
✔️. 何かあるのではないかと常に恐れている
✔️. 物事に対して0か100かで極端に捉えることがある
✔️. 対人恐怖があったり、ひきこもりをしている
✔️. 恋人など、特定の相手に依存しやすい
✔️. 自分に自信がない。自分はダメで、生きている価値がない自分に自信がない。
✔️. 摂食障害を起こしている(拒食症、過食症、過食嘔吐など)
✔️. アルコールや薬物(医師からの処方薬剤も含む)の依存症になっている
8個以上当てはまった方は、「アダルトチルドレン」である可能性が高いと言えるでしょう。
アダルトチルドレンの影響によって起こる問題
①日々生きづらさを感じる
「何をしていても楽しいと思えない」「 ”NO” が言えない」 など、日々の生活の中で、自分を解放できない悩みというのが特徴ともいえるでしょう。
これは、とにかく自己評価が低く、他人に自分の真価を知られることを恐れているのです。
そのため「親密な人間関係を築けない」という問題も起こりやすく、素の自分を出したり、悩みや弱みを出せるような人がいないので、余計に自分の殻に閉じこもってしまい、「ひきこもりがちになる」といった問題にも繋がったりします。
②感情をコントロールできない
「被害妄想が激しく、攻撃的になってしまう」「感情の波が激しく、自分でも止められない」
このような、自分で自分をコントロールできないといった問題も起こりやすくなります。
これは、子供時代の家庭環境で、起きている問題に対し「良い子で居なければ捨てられてしまう・・」「自分さえ我慢していれば・・」
といった自責的な思考になってしまったことで、大人になってから我慢していた感情などにコントロールが効かなくなってしまうのです。
そのため、他人から認められたくて、逸脱した行動をとってしまったり、人によっては、他人をコントロールしたくなるといった特徴もあり、常に他人からの視線や評価だけが自分の存在価値の基準となっているので他人からの評価が低いと感じてしまうと、”自傷行為”をするなど、更に自責的になってしまう傾向にあります。
③共依存しやすい
アダルトチルドレンの場合、子供時代に満たされなかった感情を大人になってから埋めようとします。
その感情の多くは、「もっと愛されたい」「もっと大切にされたい」「もっと必要とされたい」といった欲求です。
そして、その欲求は恋愛で出てくることが多く、どうしても相手に依存しやすくなります。
そして、依存された相手もまた同じような欲求を持っていると、共依存になりやすく、また似たような者同士が引き寄せ合うといった傾向もあることから、何度も共依存を繰り返すパターンが多いのです。
そもそもカップルが共依存状態に陥るのは、ひと言で言うと「自分に自信がない」から。
アダルトチルドレンの特徴の一つでもある、「自分に自信がない」というのは、満たされなかった欲求の裏返しです。
自分に自信がないと、付き合っていても自信が持てず
「いつか嫌われる」
「もうすぐ捨てられる」
などと考えてしまい、結果的に恋愛は長続きしません。
いわゆる共依存では、本当に幸せな恋愛は望めないということです。
※共依存と恋愛に関しては、前記事である「恋愛依存症と見捨てられ不安の特徴と克服方法」もぜひ読んでみてください。
④鬱病、アルコール依存症などになりやすい
アダルトチルドレンにより家庭や学校、職場などでのストレスを無視し溜めてしまうことで、二次的に精神疾患につながりやすかったりします。
特に、鬱病、アルコールなどの依存症、適応障害や、不安障害、摂食障害などが起こりやすく、発症してしまうと私生活に支障をきたし、深刻化すると元の状態に戻るまでに時間がかかるとも言われています。
また、アルコール依存症の親を持つ子供は、大人になってから高い確率で同じようにアルコール依存症を引き起こしやすいとも言われているので、アダルトチルドレンの自覚がある場合は、早めにケアすることが大切だと言えます。
アダルトチルドレンの原因
先程もお伝えしましたが、アダルトチルドレンは、”親がアルコール依存症の家庭で育った成人” という言葉の由来があるように、アルコール依存症の親を持つ子供は、大人になってから高い確率で同じようにアルコール依存症を引き起こしやすいとも言われているくらい悪影響を受けるのです。
そもそもアルコール依存症とは、周囲への配慮や関心が薄れ、アルコールを飲むことだけに注意が集中してしまう状態。
そのため、アルコールがなくなると子供に暴力をふるったり、精神的に不安定になったりして入退院を繰り返す・・。
日々こうした光景を目の当たりにしている子どもというのは、無意識に心身が疲れ切り、健全に育つことは難しくなります。
そして、同時に十分な愛情をかけてもらえなかったという事実。
一番愛情をかけてほしい時期に、愛情不足の状態で育ってしまうために自尊感情が低くなり、様々な問題が起こりやすくなってしまうのです。
これはアルコール依存症の問題だけに限らず
・その他の依存症がある親の家庭
・情緒不安定な親のいる家庭
・身体的・性的・精神的虐待がある家庭
・夫婦間や嫁姑間などの仲の悪い家庭
・自由な意思や行動を抑圧し、子供を支配するような躾や育て方をする「毒親」と言われる親のいる家庭
なども原因とされています。
アダルトチルドレンは、とにかく”子供時代の育った家庭環境が一番大きな影響を受けていること”には間違いありません。
子供時代の家庭環境というのは、大人になった時のベースとも言えるほど、とても大事な時期です。
近年、家庭環境に問題を抱えるケースは増加してきており、比例して様々な悩みを抱えた子供や大人も多くなってきていますが、この背景には、このようなことが影響していると言えるでしょう。
ただ、こうした問題の根本解決となる対策が、残念なことにまだ現状的にありません。
今後の日本の中で、これは大きな課題とも言えるかもしれません。
アダルトチルドレンの克服法
アダルトチルドレンの最大の原因と言える子供時代の家庭問題。これは、過去に起きたこと。
起きた過去を変えることは、できません。
ただ、あなたの中で過去を変えることはできます。
つまり、”過去と向き合い、そこから過去に囚われている自分の思いを解放する”ことで、過去への捉え方は変えることができるのです。
起きてしまった過去の事実は変えられなくても、その過去が元で悩み続ける人生ではなく、その過去を反動にして幸せに生きる道を選べるということ。
それが過去への捉え方を変えるということです。
アダルトチルドレンの一番の克服法として言えることは、”とにかく自分はダメだと責めるのをやめること”
そのためにも、まずは「自分がアダルトチルドレンだと自覚すること」が大切です。
そして「今の自分に問題があるのは、家庭環境に問題があったんだから、しょうがない」といったように、自分と、その問題を切り離して考えてみましょう。
そうすることで、自分を責めることから解放するのです。
同時に、自分と同じようなアダルトチルドレンで悩む人がいることが分かれば、自分一人だけが抱えている問題ではないということに何より気持ちが楽になれるということ。
そして、世の中には実際にアダルトチルドレンから克服してきた人たちもいるので、必ず自分にも解決できる道があるという希望も持てることでしょう。
「私も、アダルトチルドレンかもしれない・・。」
少しでもそう感じているのであれば、まずはアダルトチルドレンの知識を持っている専門の人に相談し、しっかり自身の状態を知ることが大切です。
そこで私がおすすめしたいのは、カウンセリングです。
カウンセリングで出来ることとは
アダルトチルドレンの特性を理解してくれているカウンセラーだからこそ、あなたの悩みに寄り添いながらも、過去に抑え込んできた感情を解放させ、ずっと過去に縛られ続けてきたものから少しずつ脱皮させてくれます。
そうすることで、もう過去に引っ張っぱられて生きることなく、未来に向かって生きていかれるようになり、ようやく本来のあなたとして生きられるのです。
冒頭にもお伝えしましたが、アダルトチルドレンというのは、病名や診断名ではないので、特化した医学的な治療はありません。
ということは、アダルトチルドレンこそ ”心のケア” が必要なのです。
カウンセリングは、まさに”心のケアサポート”です。
傷ついたあなたの心を癒し、そして未来を幸せに生きていくための導きをしてくれます。
アダルトチルドレンの人こそ、カウンセリングをぜひ受けてほしいと思います。
カウンセリングの案内
カウンセリングと聞くと、特定の人だけが受けられるもので、仕切が高いというイメージがあったりしませんか?
ですが、そのイメージは徐々に変わってきていて、アダルトチルドレンだけでなく、様々な問題で悩む人も増えてきており、比例してカウンセリング自体も需要が広がってきていて、今は誰でも気軽に話せる場として多く活用されるようになってきました。
今はもう誰でも、カウンセリングを身近に受けられる。そんな時代に突入してきているのです。
「カウンセリングを受けるのが初めて・・」
という方でも安心して受けられるのが「悩みごとカフェ」。
ここでは、カフェにふらっと行くような気軽な感覚で相談することができます。
また「対面はちょっと・・」という方でも、電話やチャットという選択もあり、直接会ったり、顔を出すことなくカウンセリングを受けることができます。
「それでもやっぱりカウンセリングを受けるのが、少し怖い・・」
という方でも、10分間無料で受けられるサービスもあります。
まずはどういったものなのか体験することもできるので、カウンセリングがより身近に感じられ
安心して受けることができるでしょう。
最後に
今回は、アダルトチルドレンについてお話ししてきましたが、いかがでしたでしょうか。
ここでお話ししたアダルトチルドレンに関しては、一部の情報でしかありません。
というのも、アダルトチルドレンの知識はとても広く、また様々な問題が重なってきており、年々複雑さを増しています。
全ての家庭から問題がなくなることに越したことはありませんが、今この問題を解決できる方法は、”自分を変える”ことしかありません。
”自分を変える”ということは、まるっきり別人になるということではありません。
全ての悩みから解放され、”本来のあなたらしいあなたで生きる”ということです。
むしろ悩みや問題を抱えている今の自分こそが、別人であると思ってください。
本来のあなたは、喜びに満ちた幸せな人生を歩める人です。
誰一人として、不幸になるためにこの世に生まれてきたのではないと思うのです。
「幸せとは、暗闇の中にある光である」
筆者である私は、そう思っています。
ぜひあなたの中で光を見つけ出し、その道を歩んでいただけたらと思います。